美肌一族

これが初代の美肌一族。
もう1つのストーリー

紗羅と咲、宿命の女の戦い 43話

白いリムジンの後部座席に座る紗羅が、向かう先は東京郊外にある応慶大学付属病院だった。
撮影に集中するため約1週間開いていなかった自分の携帯を、紗羅は慌てて開いた。
何百件もの着信とメールのほとんどが、ドラマの前評判を受けての祝福の連絡であった。
そのなかに1通だけ達哉からのメールがあったー。
“紗羅、キミのことだからクランクインに向けて一生懸命頑張っているだろう。
どんなときもキミは自分の持っている以上をチカラを発揮してくれる。それは生まれもっての才能なんだ。
それから、キミの美しい笑顔は世界中を幸せにしてくれる。まるで天使みたいなんだ。
ずっとキミの傍にいてキミを守りたかった”
「達哉!いったい何が起きたというの?!」
携帯を握りしめる紗羅の手は震えていた。
「お嬢様、到着しました、お帽子とサングラスを忘れずにー」
重々しい門をくぐり抜けてから車を走らせること約10分、ようやく病院に到着した。
裏口からそっと入った紗羅であったが、一瞬見た病院の窓には全て鉄格子が貼付けられているのを見逃さなかった。
最上階の特別室に案内され、扉には『面会謝絶』と書かれたプレートが貼付けられている。
医院長が6けたの暗証ナンバーを押し、ゆっくりと扉が開いた。
大きなベッドに横たわっているのは、まぎれもなく櫻小路達哉であった。
達哉の右手首には厳重に包帯が巻かれている。
足、手、すべてに1人では動けないよう鎖がつけられており、鈍感な紗羅もそれが何を意味しているのか察知したー。
「た、達哉さ、、、ん、、、いったい、、、どうして、、、なの?なぜ貴方が死を、、、選ぶ、、、なんて」
今にも泣き出しそうな紗羅の声に、ベッド上の達哉は静かに目を開けた。
ゆっくりと紗羅の方に視線を動かすー
「キ、キミは・・・誰?」
「た、達哉さんっ?!」
紗羅は、目の前が真っ暗になり倒れそうになった。